政策金利とは?FXで注目される理由と、為替への影響

政策金利とは?FXで注目される理由と、為替への影響のアイキャッチ画像 用語・仕組み解説

この記事でわかること

  • 政策金利とは何か、日本と米国では何を指すか
  • 政策金利が、為替レートやFXに関係する理由
  • 利上げ・利下げ・据え置きの意味と、注意したい点
  • 政策金利の最新情報を、どこで確認できるか

結論から言うと、政策金利とは、中央銀行が金融政策の目安として定める短期の金利のことです。国の金利水準は、通貨の魅力やスワップポイントに関わるため、FXでもよく注目されます。ただし、金利が動いたからといって、為替レートが決まった方向に動くとは限りません。


政策金利とは

政策金利とは、中央銀行が、景気や物価を調整するために、誘導の目標として定める金利です。この金利をもとに、銀行の貸し出しや預金の金利など、社会全体の金利水準が動いていきます。

  • 日本:日本銀行(日銀)が、「無担保コールレート(オーバーナイト物)」の誘導目標を定めます
  • 米国:FRB(連邦準備制度理事会)のFOMC(連邦公開市場委員会)が、「フェデラルファンド(FF)金利」の誘導目標を定めます

日銀の金融政策決定会合や、米国のFOMCは、いずれも年に8回程度開かれます。会合の日程は、それぞれの公式サイトで公表されています。


利上げ・利下げ・据え置きとは

言葉意味一般的な狙い
利上げ政策金利を引き上げる物価の上昇を抑えたいとき、など
利下げ政策金利を引き下げる景気を下支えしたいとき、など
据え置き政策金利を変更しない現状の水準で、状況を見守るとき、など

政策金利が、FXに関係する理由

図解:政策金利がFXに関係する流れ 政策金利が変わると、2つの国の金利差が変わり、通貨の魅力やスワップポイントに影響すると言われる。ただし市場の予想との差によって、為替の反応は変わる、という流れの図。 図解:政策金利がFXに関係する流れ 1 中央銀行が政策金利を決める 日本は日本銀行、米国はFRB(FOMC)。 いずれも年8回程度の会合 2 2つの国の金利差が変わる ドル円なら、日本と米国の金利の差 3 為替やスワップに影響すると言われる 金利が高い通貨は買われやすいと言われ、 スワップポイントの元にもなる ただし、市場の予想との差で反応は変わる。 「利上げ=必ず買われる」ではない

1. 通貨の魅力に影響すると言われる

一般に、金利が高い国の通貨は、預けたときの利息が大きいため、買われやすいと言われます。反対に、金利が低い国の通貨は、売られやすい傾向があると言われます。日本と米国の金利差が、ドル円の話題によく出てくるのは、このためです。

2. スワップポイントに関わる

2つの通貨の金利差は、ポジションを持ち越したときの、スワップポイントの元になります。高金利の通貨を買って持ち越すと、スワップポイントを受け取れる可能性があります。

たとえば、金利差が2%の通貨ペアを、1万通貨(150万円分)持ち続けた場合の、仮の計算は次のとおりです。

150万円 × 2%(金利差)= 3万円(年間)
3万円 ÷ 365日 ≒ 約82円(1日あたりの目安)

※これは、仕組みを説明するための、仮の数字です。実際のスワップポイントは、FX会社ごとに異なり、金利差そのままではありません。

関連記事:「スワップポイントとは?仕組みと活用法をわかりやすく解説」


政策金利の変更で、為替が動くとは限らない

金利が動いたときに、為替レートが、教科書どおりに動くとは限りません。理由の一つは、市場が、発表前から、ある程度の結果を予想して動いていることです。

  • 市場の予想どおりの利上げなら、発表後には、あまり動かない場合がある
  • 予想より小さい利上げだと、「思ったより弱い」と受け止められる場合がある
  • 発表と同時に出される声明や、会見の内容で、動きが変わる場合がある

つまり、「利上げ=通貨が買われる」と単純に決めつけるのは、危険です。発表前後は、値動きが急になり、スプレッドが広がることもあります。

関連記事:「経済指標とは?FXの値動きに影響する主なニュースを解説」


政策金利の最新情報を確認する方法

政策金利の水準は、会合ごとに変わる可能性があります。そのため、この記事では、特定の時点の数値は載せていません。最新の情報は、次の公式サイトでご確認ください。

  • 日本:日本銀行の公式サイトにある、「金融政策決定会合」のページ
  • 米国:FRB(連邦準備制度理事会)の公式サイトにある、FOMCのページ

あわせて、各社が提供する経済指標カレンダーで、会合の日程や、結果の発表時刻を確認できる場合があります。


初心者が抱きやすい不安とその考え方

「政策金利を、全部覚えないといけませんか?」

最初から、すべてを覚える必要はありません。まずは、日本と米国の政策金利が、それぞれ「どのくらいの水準か」と、「上がっているか、下がっているか」を、公式サイトで確認する習慣をつけると十分です。

「発表の前後に、取引しても大丈夫ですか?」

発表の前後は、値動きが荒くなりやすく、想定と違う価格で約定するリスクもあります。慣れないうちは、発表の時間帯を避ける、取引数量を小さくする、損失を限定する注文を入れておく、といった対応があります。

関連記事:「指値・逆指値・成行注文とは?FX初心者向けに注文方法をわかりやすく解説」


金融政策に関する言葉

言葉意味
利上げ政策金利を引き上げること
利下げ政策金利を引き下げること
据え置き政策金利を変えないこと
タカ派物価の抑制を重視し、利上げに前向きな姿勢
ハト派景気の下支えを重視し、利下げに前向きな姿勢
金融引き締め金利を上げるなどして、景気の過熱や物価の上昇を抑える政策
金融緩和金利を下げるなどして、景気を支える政策

「タカ派」「ハト派」は、中央銀行の総裁や委員の発言の傾向を表す言葉として、ニュースでよく使われます。

市場の「織り込み」とは

市場は、発表前から、結果をある程度予想して動いていると言われます。予想が広く共有されている場合、その内容は、すでに価格に反映(織り込み)されていると考えられます。

場合起こりうること(一般的な説明)
予想どおりの利上げすでに織り込まれており、発表後の反応が小さいことがある
予想を上回る利上げ驚きとして、その国の通貨が買われやすいと言われる
予想を下回る利上げ期待外れとして、その国の通貨が売られやすいと言われる
据え置き(予想どおり)会見や声明の内容で、反応が変わる

同じ「利上げ」でも、予想とのズレによって、反応は異なります。「利上げなら、必ず買われる」と決めつけないことが、大切です。

金利差と、通貨ペアの例(仮の数字)

仮に、A国の政策金利が5%、B国が3%、日本が1%だとします(実在の数値ではありません)。

図解:金利差のイメージ(仮の数字) A国の政策金利5%、B国3%、日本1%という仮の数字で、A国通貨/円の金利差は約4%、B国通貨/円は約2%になることを棒で示した図。 図解:金利差のイメージ(仮の数字) 実在の数値ではありません。金利差の考え方を示す例です A国 5% B国 3% 日本 1% A国通貨/円の金利差は約4%、B国通貨/円は約2% 金利の高い通貨を買う形は、スワップを受け取りやすい傾向
通貨ペア金利差買いポジションのスワップ(一般的な傾向)
A国通貨/円約4%受け取りになりやすい
B国通貨/円約2%受け取りになりやすい
A国通貨/B国通貨約2%A国通貨を買うと、受け取りになりやすい

金利の高い通貨を買い、低い通貨を売る形のポジションは、スワップを受け取りやすい傾向があります。ただし、実際のスワップは、会社ごとに異なります。

関連記事:「スワップポイントとは?仕組みと活用法をわかりやすく解説」

政策金利の発表日を確認する手順

  • 日本銀行の公式サイトで、金融政策決定会合の日程を確認する
  • 米国は、FRBの公式サイトで、FOMCの日程を確認する
  • 各社の経済指標カレンダーで、発表の日時(日本時間)を確認する
  • 発表の前後は、スプレッドや値動きに注意する

日程は、年ごとに公表されます。最新の情報は、必ず公式サイトでご確認ください。

政策金利の変更が、暮らしに与える影響

政策金利の変更は、為替だけでなく、私たちの暮らしにも、影響すると言われます。一般に、次のようなつながりが説明されます。

政策金利の動き暮らしへの影響(一般的な説明)
利上げ預金金利が上がりやすくなる一方、住宅ローンなどの借入金利も、上がりやすくなる
利下げ借入金利が下がりやすくなる一方、預金金利は、低くなりやすい

ただし、実際の金利は、金融機関ごとに決まり、変わるタイミングや、幅は異なります。ニュースで政策金利の変更を目にしたら、為替だけでなく、身近なお金への影響も、あわせて考えてみましょう。

金利のニュースを読むときのポイント

  • 結果だけでなく、市場の予想との差を見る:予想どおりか、予想と違ったかで、反応が変わります
  • 声明や会見の内容も、確認する:今後の方針についての発言が、材料になることがあります
  • 複数の情報源で、確認する:1つの記事だけで、判断しないようにします

金利に関するニュースは、専門用語が多く、難しく感じるかもしれません。まずは、「今の水準」と、「上がっているか、下がっているか」を、押さえることから始めましょう。

よくある質問

Q. 政策金利が上がると、円高になりますか?
A. 一般には、金利が上がった国の通貨は買われやすいと言われますが、必ずそうなるとは限りません。市場の予想との差や、ほかの要因によって、逆の動きになることもあります。

Q. 政策金利は、誰が決めていますか?
A. 日本は日本銀行の政策委員会(金融政策決定会合)、米国はFRBのFOMCです。それぞれ、決められた日程で会合を開いて、決定します。

Q. 政策金利とスワップポイントは、同じですか?
A. 同じではありません。スワップポイントは、2つの通貨の金利差を元に、FX会社が決めるもので、会社ごとに異なります。


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まとめ

  • 政策金利は、中央銀行が金融政策の目安として定める短期金利(日本は無担保コールレート、米国はFF金利)
  • 金利が高い国の通貨は買われやすいと言われ、スワップポイントの元にもなる
  • 利上げ・利下げの発表で、為替が決まった方向に動くとは限らない
  • 発表の前後は、値動きが急になりやすい。数量を抑えるなどの備えをする
  • 最新の水準は、日本銀行とFRBの公式サイトで確認する

FX(外国為替証拠金取引)は元本や利益が保証されたものではなく、レバレッジ効果により投資元本を上回る損失が生じるリスクがあります。この記事は情報提供を目的としており、投資の勧誘や助言を目的としたものではありません。

※本記事はプロモーションを含みます。掲載している情報は執筆時点のものであり、最新の情報は必ず各社公式サイトでご確認ください。

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