この記事でわかること
- トレンド(上昇・下降・レンジ)とは何か
- トレンドラインの引き方(上昇・下降それぞれ)
- トレンドラインの使い方と、使うときの注意点
- 初心者が、ラインを引く練習をする方法
結論から言うと、トレンドラインとは、チャート上の安値どうし(または高値どうし)を結んだ線で、値動きの方向や勢いを視覚的にとらえるための道具です。引き方に慣れると、チャートの流れを整理しやすくなります。ただし、ラインは、将来の値動きを保証するものではありません。
トレンドとは
トレンドとは、値動きが一定の方向に進む傾向のことです。大きく、次の3つに分けられます。
| 種類 | 値動きの特徴 |
|---|---|
| 上昇トレンド | 高値と安値が、それぞれ切り上がっていく |
| 下降トレンド | 高値と安値が、それぞれ切り下がっていく |
| レンジ(横ばい) | 一定の範囲で、上下を繰り返す |
どのトレンドかは、どの時間足で見るかによって、見え方が変わります。
関連記事:「時間足とは?1分足から月足までの違いと使い分け」
トレンドラインの引き方
上昇トレンドの場合:安値どうしを結ぶ
- 直近の安値を、2つ見つけます(後の安値が、前の安値より高い)
- その2つの安値を、直線で結びます
- その線を、右へ伸ばします
このラインは、値動きが下がってきたときに、支えられる位置(サポート)の目安として、意識されることがあります。
下降トレンドの場合:高値どうしを結ぶ
- 直近の高値を、2つ見つけます(後の高値が、前の高値より低い)
- その2つの高値を、直線で結びます
- その線を、右へ伸ばします
このラインは、値動きが上がってきたときに、抑えられる位置(レジスタンス)の目安として、意識されることがあります。
引くときのポイント
- 2点でラインは引ける:3点目でラインに触れて反発すると、意識されている可能性が高まる、と言われます
- ローソク足の「ヒゲ」か「実体」か、どちらを基準にするかを、自分の中で決めておく:基準がぶれると、ラインの位置もぶれます
- ラインを引きすぎない:多くの線を引くと、かえって判断が難しくなります
関連記事:「ローソク足・時間足とは?チャートの見方の基本を解説」
トレンドラインの使い方
- 流れの確認:ラインの傾きから、値動きの勢い(急か、緩やか)を確認します
- ラインに近づいたときの、注目点:ラインで反発するか、ラインを突き抜けるか、値動きを観察します
- ラインを突き抜けたときの目安:ラインを大きく割ったり、超えたりしたときは、それまでの流れが変わる可能性がある、と言われます
ただし、ラインを突き抜けても、すぐ戻ることがあります。ラインだけで、判断を決めるのは避けましょう。
使うときの注意点
- ラインの引き方に、正解はない:引く人によって、位置が変わります
- 時間足によって、ラインが変わる:短い足で引いたラインは、長い足では、意味が薄れることがあります
- ラインは、将来を保証しない:反発するとは限りません
- 損切りのルールと、あわせて考える:ラインを割ったときの対応を、事前に決めておきます
トレンドラインの具体例(数字で確認)
上昇トレンドで、次のように安値が切り上がっているとします(仮の数字です)。
| 日 | 安値 | メモ |
|---|---|---|
| 月曜 | 148.00円 | 1つ目の安値 |
| 水曜 | 149.00円 | 2つ目の安値(1つ目より高い) |
| 金曜 | 150.00円(ラインの位置) | 2点を結んだラインを、右へ伸ばした位置 |
月曜から水曜の2日間で、安値が1円(148円→149円)切り上がっているため、ラインの傾きは、1日あたり0.5円です。同じ傾きで伸ばすと、金曜のラインは、150円付近になります。金曜に、値動きが150円付近まで下がったとき、ラインで反発するかどうかを観察します。
※ラインで反発するとは限りません。ラインを割り込むこともあります。
トレンドラインとチャネル
トレンドラインと平行な線を、反対側(上昇トレンドなら、高値側)にも引くと、値動きが上下の線の間に収まる様子が見やすくなります。この、2本の平行線で挟まれた範囲を「チャネル」と呼びます。
- 上昇チャネル:右上がりの2本の線の間で、値動きが上下する
- 下降チャネル:右下がりの2本の線の間で、値動きが上下する
チャネルを引くと、値動きの幅(上下のブレ)の目安が分かります。ただし、実際の値動きが、必ずチャネルの中に収まるわけではありません。
ラインが意識されやすいと言われる理由
多くの参加者が、同じようなトレンドラインを見ている場合、その付近で、注文が集まりやすくなると言われます。「みんなが見ているから、意識される」という考え方です。ただし、見ている人が少ないラインや、引き方が人によって違うラインでは、そうなるとは限りません。
ラインを割ったとき(ブレイク)の考え方
値動きが、トレンドラインを大きく下回る(または上回る)ことを、ブレイクと呼びます。ブレイクは、それまでの流れが変わる、きっかけになる場合があると言われます。一方で、一瞬だけラインを超えて、すぐに戻る動き(ダマシ)もあります。
- ローソク足の終値で確認する:ヒゲ(細い線)だけで超えたのか、実体(太い部分)まで超えたのかを確認します
- 別の時間足でも見る:短い足でのブレイクが、長い足では、小さな動きに見えることもあります
- すぐに判断せず、少し待つ:ブレイクの直後は、動きが荒くなりやすいためです
ブレイクのあとに、どう行動するかは、あらかじめルールとして決めておくことが大切です。
関連記事:「時間足とは?1分足から月足までの違いと使い分け」
レンジ相場での考え方
値動きが、上下の一定の範囲で行き来するレンジ相場では、トレンドラインが引きにくくなります。その場合は、水平線(過去に何度も反発した価格帯)を引いて、範囲を確認する方法があります。トレンドの有無を判断してから、ラインを選ぶと、混乱しにくくなります。
デモで、ラインを引く練習をする
トレンドラインは、実際に引いてみることで、感覚が身につきます。次の手順で、デモや過去のチャートで、練習してみましょう。
- 1. 日足のチャートを開く:直近の数か月分が見える状態にします
- 2. 上昇・下降・レンジのどれかを、判断する:安値や高値の並び方を見ます
- 3. 2つの安値(または高値)を結んで、ラインを引く
- 4. その後の値動きを、確認する:ラインで反発したか、割れたかを見ます
- 5. 結果を、メモに残す:ラインの引き方を、見直すヒントになります
過去のチャートで、何度も練習すると、「どのラインが意識されやすいか」が、少しずつ分かってきます。ただし、過去にうまくいったラインが、将来も通用するとは限りません。
トレンドラインを使うときの心構え
トレンドラインは、値動きを整理するための「目安」であり、答えを示す線ではありません。ラインが機能したときも、機能しなかったときも、その結果を記録して、引き方や使い方を見直していくことが大切です。1本のラインに頼りすぎず、損切りのルールと合わせて、使うようにしましょう。
ラインを引く時間足の選び方
どの時間足でラインを引くかで、意味合いが変わります。長い時間足のラインは、多くの人に意識されやすいと言われる一方、短い時間足のラインは、変化が早く、すぐに使えなくなることもあります。
| 時間足 | ラインの特徴 |
|---|---|
| 日足・週足 | 長い期間の流れを表す。ラインの位置が変わりにくい |
| 1時間足・4時間足 | 数日程度の流れを表す。日足のラインと合わせて確認しやすい |
| 5分足・15分足 | 短期の細かい流れを表す。ラインの寿命が短い |
最初は、日足と1時間足の2つで、ラインを引いてみるのがおすすめです。長い足のラインを確認してから、短い足を見ると、全体の流れとのズレに気づきやすくなります。
ヒゲと実体、どちらを基準にするか
トレンドラインを引くとき、ローソク足の「ヒゲ」(細い線)を結ぶか、「実体」(太い部分)を結ぶか、迷うことがあります。どちらが正しい、という決まりはありません。ヒゲを基準にする人もいれば、実体を基準にする人もいます。大切なのは、基準を一つに決めて、ぶれないようにすることです。基準を変えるたびにラインの位置が変わると、判断も変わってしまうためです。
初心者が抱きやすい不安とその考え方
「ラインを引く位置に、自信が持てません」
最初は、迷うのが普通です。デモトレードやチャートの過去部分で、繰り返し引いてみて、位置の感覚をつかむのがおすすめです。
「上昇なのか、レンジなのか、判断がつきません」
時間足を変えて見ると、整理しやすくなります。日足や4時間足で、大きな流れを確認してから、短い足を見る方法があります。
よくある質問
Q. トレンドラインは、何本引けばよいですか?
A. 決まった本数はありません。多くても、上昇・下降それぞれ1〜2本程度に絞る人が多いとされています。
Q. ラインは、水平線とどう違いますか?
A. トレンドラインは、傾きのある線で、方向の勢いを見ます。水平線は、過去に意識された価格帯(サポート・レジスタンス)を見ます。
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まとめ
- 上昇トレンドは高値・安値が切り上がり、下降トレンドは切り下がる
- 上昇は安値どうし、下降は高値どうしを結んで、トレンドラインを引く
- 2点で引け、3点目で反発すると意識されている可能性が高まる、と言われる
- ラインは、将来を保証しない。引きすぎず、損切りのルールと合わせて考える
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